私が自転車に乗る理由。「移動手段」から「楽しみ」になるまで。

ライフスタイル

基本移動は自転車でしています

私は普段から自転車で移動しています。職場も自転車圏内ですし、休日に出かける場合も10km〜20kmくらいであれば時間が許せば自転車で向かうことが多いです。

車には乗らないの?

私の出身地や年代から考えると珍しいのですが、私は運転免許を所持していません。

大学を卒業したあたりで両親からも免許は取っておいた方がいいと言われていたのですが、そのタイミングで取ることありませんでした。
その後地元を離れ京都に引っ越しましたが、市内ですと公共交通機関が発達していることと近距離に生活に必要な施設が揃っていることで、免許を必要だと感じるシーンがほとんどなく現在まで至っています。

元々、私は疲れているときや寝不足のときの注意力が極端に低く、もうすこしで対自動車との交通事故になってしまうというようなことが2~3度ありました。実際少し接触してしまうようなことも一度ありました。
幸い警察や救急車のお世話になることはなかったのですが、もしそのような事態になっていたら私が悪いにもかかわらず車のドライバーの方に多大な迷惑をかけることになってしまっていたと思います。

そういうこともあって、自分が自動車側になるといつか人を死なせてしまうような大きな事故を起こしかねないという思いもあって運転免許はとらないでおこうと思っています。

自転車という選択肢

そのような理由なのでバイクや原付もできれば避けたく、かといってタクシーを常用するような経済力があるわけでもないので、手軽な移動手段として自転車を乗るようになりました。

地元にいた頃も中学・高校と自転車で通学していましたし、電車に乗らなくてもいい範囲に必要な施設は揃っていましたし、バスは運行本数が少なすぎてあまり便利な移動手段ではなかったので自転車に乗ることが多く、「移動手段=自転車」という感覚が自分の中で定着しつつあったのだと思います。

自転車が「ただの移動手段」でなくなったとき

京都で一人暮らしをするようになってからももちろん自転車での移動が多かったのですが、当時は田舎に住んでいた感覚で自宅の駐輪場ではあまり鍵をかけていなかったのですが、そうすると当然のように盗まれるんですよね。

出来るだけ鍵をかけるようにはしていたのですがなかなか意識が定着せず、つい鍵をかけ忘れることもあり、ついに2度目の盗難にあいました。

そのとき思いついたのが、「た愛着のある自転車ならば防犯意識が高まるのではないか」ということでした。
今まで乗っていた自転車は、1万円以内程度で買える「乗れればいい」といった感じで、安いなりに好みに近いものを選んではいましたが愛着を抱くには程遠いものでした。
なので、次は多少お金をかけてでも自分が気に入るものを買おう、と決めました。

自転車に対する知識は全くなかったので単純に見た目の好みで決めようと思っていたのですが、当時はまだピストバイクが流行していた時期(終盤あたりではありましたが)で自転車店の店頭にもいくつか置いてあり、あのシンプルでスマートな見た目に惹かれました。
ネットで色々調べつつピストバイクに対象を絞って探していたところ、家のすぐ近くの自転車店に自分好みな見た目の自転車が見つかりました。それがGIANT のFIXER R(2012年モデル)でした。

GIANT FIXER R

 

GIANT より引用

まさに一目惚れで、このタイプの自転車にしてはかなり低めに設定していた予算(付属品含め5万円前半)にもなんとか収まり、すぐに購入を決めました。

それからはまさに自分の思惑通り盗難に対する防犯意識も高まり、乗り慣れるにつれ愛着も湧いていつもであれば他の手段で移動していたような距離も自転車で行くようになりだしました。

自転車での遠出

人の欲望は高まるもので、普段の移動手段として乗り慣れてくると今度は遠出である程度の距離を走りたいと思うようになり、目的地を設定して自転車で出かけるようになり始まりました。
最初は20km程度だった距離が30km、50km、70kmと延びていき、最終的には120km程度の距離を自転車で走りました。
普段から自転車以外の運動をするタイプではないので120km走った際は時間もかかり流石に体力・筋力の限界を迎え全身に痛みがありましたが、走り終わった後は不思議と満足感がありました。
とはいえ最後の20kmあたりはいつリタイアするかを考えながら走っていましたが(笑)。

初めての輪行・自転車旅

その後もそんなに多い頻度ではないですが気が向いたときに長めの距離を走っていました。

ある時、ネットで新潟の十日町で開催されている「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」という芸術祭を知り行ってみたいと思ったのですが、調べてみると開催エリアがかなり広くまた公共交通機関もほとんどないような里山でした。
車どころか運転免許も持っていないような私がどうやってエリアを巡ればいいのだろうと思ったのですが、ふと自転車でまわることはできないだろうかと考えました。

そこから電車で自転車を運べる「輪行」という方法を知り、現地での移動距離や宿を調べ、なんとかなるのではないかと算段し、初めての自転車旅行を計画・実行しました。
正直今思えば

  • 山道なのに変速のないピストバイク(結局登り坂の3分の1程度は歩いていました)
  • パンクを考慮にいれていない(舗装されているとはいえ山の中なので立ち往生してしまう可能性もありました)
  • 雨具を一切用意していない(天気予報で晴れだったとはいえ山の天気を舐めきってましたね)
  • ほぼ普段着のような格好(ドライ機能のある肌着を着る程度)
  • 荷物の持ち運びに風呂敷を使用(背負っていた背中が汗だくで中まで濡れました)

といったようなよく実行に移したなと思えるずさんな計画でしたが。(笑)

色々計画通りにいかない部分もありましたが運にも恵まれた部分もあり、結果的にとても楽しい2泊3日を過ごすことができました。

自転車に乗ること自体が楽しみの一つに

初めての自転車旅行で改めて自転車で走ることの楽しみを実感しました。
走りながら見える景色、下り坂で感じる風、心地よい疲労感、さまざまな今まで感じたことの内容な感覚を体験することができました(もちろん車やバイク、電車、徒歩など他の手段でないと感じられないものもあると思います)。

今でも胸を張って「自転車が趣味です」と言えるほどではありませんが、思い立ったら自転車で遠出をして楽しんでいます。
あまりアクティブではない私も、行動範囲・手段が広がったことによって今までなかったような体験ができ、今後も行ってみたいところがたくさんできたので、少しずつでも訪れてみたいと思っています。

遠出をするたびに少しずつ自転車用品が増えていき、自転車沼にゆるやかにはまりつつあることが少し怖いです(笑)

 

コメント